震災のこと、2021年1月17日

阪神淡路大震災から26年が経つ。

そういえば、地元を離れて住むようになって時間が経つうちにこの日をじーんと考えること、そのじーんが減ってきていたように思う。今年は地元に帰ってきて迎えるこの日なので、やはりじーんなのである。

震災を語り継ぐ、ということについて考えたいと思う。震災や災害を語り継ぐべきとは言われるのだが、正直そのまま受け入れられない。やはりつらい、ショッキングな記憶である。もちろん、後世に語り継ぐ必要があるのはわかる。

震災の残したものとして、自分が思うことはなにか。それを考えると、「震災後に地域が持続し、つながってきたのはなぜか」ということかもしれない。震災後にそれぞれの地域なりに、復興してきた。特に淡路島はその後少子高齢化の中で縮小は免れないけども、地域がつながっている。もちろんきびしい現実もあるけれど、つながっていると信じている。

なぜつながってきたか。私は震災後に上の世代が地域を守り、地域の大切さを伝え残してくれたからじゃないかと思っている。そのおかげで地域を大切に思う世代が自分の世代にも残っている。自分の中にもなんとなくそれがあったから、地元に帰る決断をした。そんな風に感じている。

親の世代は経済成長時代なのでつくること、使うことに価値の比重が大きくそれには疑問を感じる、だが、そういう世代なりに地域をつないでくれたから、今がある。自分たちの世代も少子高齢化、縮小の時代なりに地域を考えつないでいく、それによって子どもたちの未来がつながるんじゃないかと思う。