竹中大工道具館

地下2階に展示室を展開することで、地上のボリュームはひっそりと落ち着いている。地下から少し見上げることができる神戸の山と一体になっているかのよう。

この空間構成と、素材の選択、展示の内容が一体になることで建物を印象づけているように思えた。

個人的に気になったのは、外部の軒裏の仕上げである、木造でなく屋根をかける建築に過去にチャレンジしたが、その部分の難しさを感じていた。板目で仕上げられたその部分は設計者はどのように考えたか、興味がある。

ここまでの素材の選択を貫くためには、アイデアや情熱が必要に思う。それは、この施設に展示された道具を使っていた(いる)大工の生きざまに通じる部分なのかもしれない。