久屋大通公園

名古屋中心部に位置する公園だが、元々道路の中央帯であった場所が公園化されたようで、道路を縦断するように長く続くリニアな公園空間である。

商業施設と一体となって整備されており、いくつかの性質の違うゾーンがある。商業施設がメインのゾーンや芝生広場のゾーンなどがあるようだ。

立地から気になっていたことは、道路をまたいだ公園ということで道路と道路の間をどのようにデザインしているか。商業施設との一体感のデザインはどのようになっているか。という部分だった。

道路をまたぐ部分は通常通り歩道があり、おそらく公園を横断する人が道路に出ないようにA型バリケードが置いてあった。この部分が正直残念であった。歩道があるのは仕方がないのかもしれないが、せめて、舗装のデザイン、進入防止対策のデザインは公園のデザインと一体的として場を作ってほしかった、公園どうしが道路で分断され、さらに歩道で分断される、二重に分断されているように見えてしまった。乱暴だが公園の幅の横断歩道くらいのことがあってもいい、公園のそれぞれのゾーンの雰囲気が良かった(寒くなってきた秋にも関わらず、広場でくつろぐ人や店舗をめぐる人が多くいた。しかも平日の昼間にだ)ので、その点が残念に感じた。

商業施設は三井不動産がRAYAD(公園一体型の商業施設ブランド)を展開していて、話題性がありそうなテナントが並んでいた。商業施設はゾーンごとに少しコンセプトが違うか?と思わせる作りをしていて、お店の独立性が高いゾーンと、まとまった施設の中に店が入るゾーンなどがあった。商業施設の外観は、オリジナルに設えられているものと、汎用展開のものがあるようだ。商業施設の宿命かもしないが、外観に統一感がないのは公園にとってはマイナスのように感じた。どちらかというと落ち着きのある公園だと思うので、ごちゃごちゃした見た目は似合わないのではないか。同じRAYAD展開の宮下パークは公園を屋上化する空間構成で商業と公園がフロアで分かれているが、久屋大通公園のように公園と商業施設を一体的にデザインする難しさを感じた。ただ、公園の外から見ると公園の外縁にある木々が建物の外観にレイヤーを1つ重ねるような感じで、いい感じに調和していた。

 

 

参考資料

都市の魅力を高める公園経営 ~久屋大通公園に焦点をあてて~

https://www.nup.or.jp/nui/user/media/document/investigation/h24/108.pdf

名古屋情報通

久屋大通公園内『レイヤード ヒサヤオオドオリパーク』がついにオープン。おすすめ店舗&グルメを徹底紹介! | 名古屋情報通