移動図書館

NHKドキュメント72時間移動図書館が特集されていた。
山間部や離島をフェリーを使っても移動し本を届ける、松山市での特集だった。
インターネットにより、どこでもつながれる時代ではあるけれども、本のかたまりが物理的に移動していることに何とも言えない魅力を感じた。その魅力は何なのか。
72時間のいいところは人間のリアルがみえてくること、移動図書館を利用する人の様々な表情や感情が見えることでその場所が活き活きとして見えてくる。
本がみたいから移動図書館に足を運ぶのか、移動図書館が近くに来るから本を借りに行こうかと思うのか、それは人それぞれであると思うが、移動図書館が近くに来ることで行ってみようかなと思う可能性が生まれることには大きな意味があるように思う
移動図書館なんて、今の時代にあるのか?そう思いwikipediaだけで簡単に調べてみると、減少傾向にはあるもののまだあるようである。東京区部では完全になくなっているようである。図書館へのアクセスがよければ不要だろう。
歴史的には馬車や電車で運んでいたときもあるようだ、おもしろい。
図書館とに距離が遠い地域にとっては、当然近くに来てくれることは助かるだろう。ただ、本のかたまりが動くということにそういった利便性だけではない魅力があるように思う。
ある程度の量の本を積んだトラックが決まった場所まで移動して止まる、トラックの外壁を開くと、トラックの中と外に本棚が現れる。ただそれだけでそこに空間がうまれる!そこでは本と対話する思索の空間、本を選びながらの会話の空間がふっと現れては消える。その場所はどこでもいい。
個人的に本が好きだし、本から得られものは非常に多いと思っている。色々な本に触れる機会をもっとたくさんの人にもってもらえるといい。

こんなことが考えられないか。どんな地域でもずっと図書館が移動していて各地域を回っている。自動運転と太陽光発電自然エネルギー)の開発によって、運転手とエネルギーの問題をクリアすれば、24時間稼働も可能のように思う。本を借りるときにピッとやる司書さんはそこにいた方がいいように思う。そうすれば、蔵書を持つ図書館をもっと減らせるかもしれない。蔵書のためのスペースと管理コストは何か他の活用方法が考えられそうだ。この考え方は固定の場所を持っている色々な場所に考えられないか。図書館だけでなく、美術館、映画館、お店(移動カフェはあるな)、色々な可能性が考えられそうである。